「冷え」と「むくみ」の季節に──当院の治療方針と新しい取り組み
11月になって「足が冷える」「夕方になるとむくむ」という相談が増えています。
検査に異常がなくても、つらさは生活の質に直結します。多くの方に共通するのは、漢方でいう「水滞(水のめぐりの悪さ)」に、筋肉量の不足が重なっている点です。
診察では必ず舌を確認します。舌が腫れて歯形がつくタイプで「水が余る体質」や、細く乾いた舌で「水分不足+血虚傾向」のことが多いです。
いずれも冷え・むくみを起こしやすいため、舌診は治療方針を決めるうえで非常に重要な指標になります。
冷えむくみ改善の基本は「軽い筋トレ」
ハードな運動は不要です。継続できる負荷こそ効果があります。
タオルグリップ法(高血圧にも有効な等尺性収縮)
- タオルを強く握る
- 1セット6回 × 1日5〜6セット
1分スクワット(浅めで膝に負担をかけない)
- 軽いお辞儀ほどの角度でゆっくり行う
- 1セット6回 × 1日5〜10セット
この 軽い筋トレ を1〜2か月続けるだけで、むくみ・冷え・朝の倦怠感が大きく改善していきます。
冬場は「温める処方」へ
寒い季節は、必要に応じて附子(ブシ)などを含む温める漢方に切り替えることもあります。体を内部から温め、水の巡りを整える目的です。
「煎じ茶(漢方のお茶)」の提供開始
10月からは、水滞・むくみ体質の方向けに当院オリジナルの煎じ茶を提供しています。
日常の「飲む養生」として非常に取り入れやすい方法です。
舌診ラボを開講
同じく10月より、医療者向けのオンライン勉強会「出雲舌診ラボ」をスタートしました。漢方医学の舌診を外科医の視点から解説し、舌所見から体質をどう読み解くかを学びます。
ご興味のある方は以下の記事から詳細をご覧ください。
最後に ── 最も重要なのは「運動」
漢方薬も煎じ茶も大切ですが、身体を根本から変えるのは“筋肉を使うこと”です。
筋肉は、
- 血流を押し返す“ポンプ”であり
- 体温を生む“ストーブ”であり
- むくみを改善する最大の“循環エンジン”
です。
運動だけは、誰も代わりにやってくれません。
「軽くて良いので、毎日少し動かす」——これが冷えむくみ治療の最重要ポイントです。
ご自身に合う方法を一緒に考えていきますので、気になる方はオンライン漢方外来までご相談ください。
